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6月1日、国連はトルコ政府の要請を受け入れて、Turkey という英語表記をトルコ語の Türkiye に変更すると発表した。同様にスペイン語、フランス語でも Türkiye に統一される。トルコ国内では Türkiye が使用されているため、市民の日常生活に大きな影響はないとみられる。現在の国名 Türkiye Cumhuriyeti はアタチュルク大統領によって1923年に定められたものだが、これは同国の前身であるオスマン帝国が、ヨーロッパから Turkey などと呼ばれていたことに由来する。 昨年、エルドアン大統領が輸出品等には Made in Turkey ではなく Made in Türkiye と表記すると発言していたが、実は1990年代にも Made in Türkiye と表記しようとする動きがあり、今回の変更要請は決して唐突ではなかった。エルドアン大統領はトルコの歴史、文化、価値観を表現するには Türkiye がもっとも相応しいと述べている。Turkey は英語圏では七面鳥、愚か者を指すので変えてよかったと歓迎する声もある一方、野党・優良党のアクシェネル党首は変更は意味がなく同党が政権を握ったら元に戻すとしている。 トルコは2023年に建国100周年を迎える。この節目に Türkiye という名を示すことにより、国際社会で Türkiye ブランドを確立し、国内の社会、経済の活性化にも弾みをつけたいうという政権の意向、また、国名からもヨーロッパ色をできるだけ減じたいというエルドアン大統領の思惑もあると考えられる。
なお日本の外務省のホームページでは「トルコ共和国(Republic of Turkey))である。(6月21日アクセス) (以上)
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